脱・ゴルフ初心者の練習日記

今シーズン、練習場では絶好調を維持している俺は、
この力を確かめる為にラウンドに出掛けた。

選んだ舞台は、信州の名門ゴルフ場と名高い
「長野カントリークラブ」





もし、このゴルフ場で「100切り！」出来たのなら、
間違いなく俺の実力は本物だ！と胸を張って言うことが出来るだろう。

しかし、今から遡ること5年前。
長野カントリークラブで行われた「市民ゴルフ大会」に初出場した俺は、
コースとグリーンに翻弄され性も根も尽き果てて哀れな姿となってしまった事は
まだ記憶の片隅に残っている。

それ以来、二度と足を運ぶ事が無かったゴルフ場だが、
再びこうして戻ってこれた事に自分でも喜びを感じていた。

キレイに晴れた青空。
高原の澄んだ空気に、新芽と森の緑が輝いている。

標高1000ｍにあるこの場所は、
5月と言えども朝はまだ少し寒い。
俺は、コース内の練習場でしっかりと身体をほぐしてから
スタートの準備を始めた。










長野カントリークラブの何が難しいか？と言えば、
やはり「ガードバンカー」と「グリーンの芝目」に尽きるだろう。

どのホールも、グリーンが多くのガードバンカーに囲まれていて、
アゴの高さもかなり高い。

しっかり高さを出したエクスプロージョンショットをしなければ、
確実に「バンカー地獄」が待っている。

対面にも必ずガードバンカーがあるので、
ホームランを打って逃げることも出来ない。

また、フェアウェイからの花道も狭く、
手前から転がして運よく「グリーンオン！」などと言う作戦も全く使えない。
ボールコントロールがとてもにシビアに求められるコースだ。

そのコースマネジメントの難しさに加えて、
さらに「グリーンの芝目」がここに追加される。

順目に逆目。
その芝目をしっかり読まなければ、
傾斜がフックに見えても逆にボールが曲がっていく。

下り傾斜でもボールが全然転がらず途中でストップなんてこともあるし、
上り傾斜でも、想像以上に転がってグリーン外にボールが出るという事態も起きる。

芝目を読むことに慣れていない俺には、
これも鬼門の一つになっていた。

しかし、今回のラウンドはキャディーさんという心強い味方が付いている。

芝目はキャディーさんに教えてもらって、
俺はラインとタッチに集中すればいいから少しは気が楽だ。

後は、「ファー！」の声だけ上げさせないように、
何があっても落ち着いてプレーしていくだけだ。






そして俺は、
この難関コースで、
「脱初心者」となるべく意気揚々とスタートして行ったのである・・・。



To be continued.