2014年04月14日

3か月間のブランク

不思議なことが起こった。

約3か月ぶりに練習を再開させた俺は、
久しぶりに練習場でボール打ち始めた。

「さぁ、上手くボールが打てるかな?」

と、3か月間完全にゴルフを忘れてクラブも握らなかったブランクに大きな不安を感じながら、
俺は9番アイアンをキャディーバックから取り出して軽く素振りを始めた。


素振りした感触は、非常に良かった。


何も考えずにクラブを握って、
ただクラブを振り回しただけなのにスムーズなスイングになっている。

身体の回転とクラブの動きがマッチしているのか、
ヒュンという風切音も聞こえてきた。

クラブヘッドの重みも握った手から伝わってきて、
身体がクラブと一体になったしなやかな動きを見せている。

この感覚なら、きっとボールを打っても上手くいくだろうという期待が大きく広がって、
俺の不安が小さくなっていくのが分かった。


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Posted by アマゴルファー・むら at 13:04 Comments( 3 ) アイアン スイング 自主練習

2013年10月07日

変化

緊張の第一打。

今までのスライスが嘘のように消えて無くなった事に気分を良くして、
俺は第2打目地点に軽快に足を進めて行った。

やはり、今までの練習の成果が顔を出し始めたって事だろうか?
俺は、歩きながら自分のティーショットを思い出し、
その一打の中で「何が今までと違うのか?」を考えていた。

「スイングプレーンか?」
「スイングリズムか?それともテンポか?」
「ドライバーへ対する不安と恐怖の意識だろうか・・・?」



確かに、その全てにおいて、
今までのショットとは全く違う意識を持っていたが、
「まさしくコレだ!」と言い切れる強さは沸いてはいない。

じゃあ何が、俺のドライバーショットを劇的に変化させたと言うのだろうか?

「やっぱり、アレか・・・?」


今、俺の中で、
「この方法ならボールが曲がる事はない!」
と確信を持てる事はただ一つ。

それは、

「ハーフスイングでショットする」

という事だ。



多くのゴルファーが常に夢を見て憧れる
「ドラコンシングルへの道」

そう、ドライバーで300ヤードをぶっ放し、
ホールアウトすれば常に70台のスコアを出す「ドラコンシングル」へ突き進むと宣言して以来、
俺のスイングは常に万振りの「アマゴルファー・万太郎」になっていた。

ウッドでもアイアンでもウェッジでも、
ヘッドスピードの速さを1秒でも速くする為に一切の手加減無しで
思いっきりクラブを振り切る事に命を燃やしてきた。

気に入らない事があれば直ぐに人に殴りかかり、
ハチマキを巻いて単車にまたがり爆音と共に街中の国道を突っ走り、
子供をおんぶしたまま会社に出勤して上司も役員も関係なく自分流儀を突き通す。

常に熱き硬派の男「アマゴルファー・万太郎」としてポジションを手に入れていたが、しかし、その反動も大きかったのは言うまでも無い。

そこで、
俺が悩みに悩んで考えに考え抜いて選んだ方法が、
安全確実の「ハーフショット」

飛距離を捨てて方向性に生きる道だったのである。



アウトコースの一番、ロングホールをダボ。
OBも無く、池ポチャもなく、
俺としては上々の滑り出しだった。

続くホールもティーショットのスライスが出現する事も無く、
安全確実のプレーのまま前半が終了した。

早速、スコアの計算をしてみると、
何故か「61」という数字がはじき出された。

「えっ、61!?」


俺は、自分の目を疑った。


「だって、OBは一つもないし、池ポチャだって、ロストだった無いのに、
どうして61なんだ!?」



確かに、ドライバーショットのミスは無かった。
しかし、「フェアウェイキープ」という課題が残っていた為、
第2打目、第3打目のショットにとても苦戦を強いられていたのだった。

特に酷いのは、
アプローチでの距離感。


せめて1ピン以内、いや3メートル以内にはボールを寄せたいと思っていたが、
これが全く近づきもしなかった。

この影響で、パットも大幅に乱れに乱れて前半のパット数が「20」
その中には「4パット」というスコアも記録されていた。






紅葉に染まり始める妙高山を目の前にして、
後半のプレーに臨んだ俺。


「とにかく、パット数を減らさなければ・・・」


アプローチと、ファーストパットの距離感を意識してプレーを進めて行ったが、
最後の最後までこの感覚がバッチリ合う事が無く1日のラウンド終了してしまった。


後半のスコアは「52」、パット数が「19」の合計「113」
「今日こそは100切り!」と強く誓ってスタートしたものの、
あまりにも残酷な結果がこの日も俺に待ち受けていたのだった。

しかしこれは、
今まで練習を「スイング中心」で行ってきた代償だろう。

「アプローチが寄せきれない」のは以前からも問題ではあったが、
まさかパットまでもこんなに下手になっているとは、
さすがの俺も意気消沈の姿で、表彰式の最中ずっと背中を丸めて落ち込んでいた。


むらコンペまで、3週間。
俺は今まで行ってきた練習を再見直しする事を心に誓って、
このコンペ会場をあとにしたのだった・・・。





Posted by アマゴルファー・むら at 23:59 Comments( 13 ) アイアン パター

2011年05月09日

突然の出会い


おこずかいを全て失った俺は、
ラウンドに出かける余裕もないので練習場に行くことにした。




いつも行く練習場は「須坂27」だが、
たまには気分転換で「アップルラインゴルフセンター」に行くのもいいかなぁ~と
イソイソと出掛けて行った。






もう2年ぶりになるのだろうか、ココに来るのは?

あの日、あの時、この場所で、
山口プロにレッスンを受けた事が懐かしく感じられる。

そう言えば、
スイング映像の撮影と共に色んなドリルを教えてもらった。

V字スイングやショルダーターンから始まり、
だっちゅーの!に、オグシオスイングとか。

それらが俺にとって劇的な変化をもたらしたワケではないが、
時に、誰れかが甘く誘う言葉にはは、もう心も揺れたりしないでいる事が
その一番に成果ではないかと思っている。



「さて、基本に戻って練習するか。」

いつもなら、何から練習すればいいのか分からないまま時は流れて、
浮かんでは 消えてゆくイメージにたそがれてしまうが、
今日はテーマがはっきりしている。


「クラブの重さを感じて振る」だ。


ほんと、ありふれた言葉だと思うが、
いつも力任せにスイングする俺はただ素直に、
クラブの性能を信じると言う事が出来ない。

切ないけど そんなふうに 俺の心は縛れていないのだった。



「まずは、Pwからっと。」

キャディバックらクラブを取りだそうとした時、
ボールマシンの横に張ってるステッカーが、俺の視線を引き込んだ。





「あなたの欲しいクラブがここにある!ゴルフパートナー」

うん?この練習場に、ゴルフパートナーがオープンしたんだ?
それは知らなかったなぁ~。

さらにそのステッカーにはこう書かれてあった。


「打って選べる!売って買える!」

へぇ~、そーなんだ。試打して選んでもいいのね?
そして、クラブの買い取りもしてくれると?
それはイイじゃん!

以前から、
「100を切ったら、その時はクラブを換えよう!」
と思っていた俺。

今のアイアンは、ゴルフを始めて間もない頃ネットで一括購入したものだ。
当時は、「とりあえずクラブが一式揃っていればいい」と買ったのだが、
やっぱり時代とともにクラブも進化を遂げている今、もしかしたら時代に合っていないかもしれない。

「ゴルフは道具じゃないぜ!」と言う人もいるが、
道具にたよるしかない俺は、やっぱり新しいクラブが欲しい。



おまけにその広告には、こうも書かれていた。

「クラブの事なら何でもご相談ください!」


えっ。そうなの!?

何でも相談しちゃっても大丈夫なの?ほんとに??
 
例えば、
「たまにシャンクが出るんですっ。クラブの何が悪いの?」とか、
「よくダフッたりトップしたりするんですっ。しっかりインパクト出来るクラブはありませんか?」
とか。


しょーがない。
そんなに言うんなら、ちょっと覗いてみてやるかー。
俺の欲しいクラブがあるかどうか分からないけど。





「あっ。コレ欲しいヤツだ!」
入っていきなり見つけてしまった、
俺が欲しかったクラブ。

すぐに試打のお願いを申し込んだ。




「XXIO・ゼクシオ」


やっぱりいいなぁ~、コレ。
いかにもわたし、飛びます!って顔をしてるよ、マジで。

早速振ってみる。



パチンっ。ビューーー!
パチンっ。ビューーー!



すげぇ。すごいぞコレは!

今までの俺がウソだったかのような打球が
バンバン飛び出してくる!
その姿は、まるで横峯さくらか古閑美保だ。


いいなぁ~。
これ、欲しいなぁ~。


振りやすい上に、しかも打感もイイ。
それでもって、ぶっ飛びとまでの3拍子が揃っているなんて。

当然、俺が欲しくなって当たり前だのクラッカー。


でも。
高いだろうな、どうせ。


借りてくるとき値段もみなかったが、
きっと、今の財布の中身では買える金額ではないだろう。


ちなみに、いくらなの?


「¥52,800」

えっ、マジで!

俺が思っていたほど高くないぞ。

5I~9I、そしてPwまで6本で、総額¥52,800。
2008年型だから一世代前のモデルになるな。

それが、ゴマンエンちょっとで買えるなんて、
もしたしたらこれはラッキーだもしれないぞ!

シャフトもN.S.PRO950の「S」。俺にぴったりの硬さだぜ!



さあどうする?

今買わないと、すぐに売れてしまうかも知れない代物が
目の前に置いてある。

「あなたに手に入れて欲しいの」って感じで、
キラキラ光って置いてある。

早くゲッチューして、
俺のものにウォンチューで、ラブユー、ニーデュー、ミッシューさ。


ばっと。
あい ばぶ ノーマネー なう。


白い歯を買ってしまったらから、
おこづかいゼロ。

この、一向に上達しないけど練習熱心な初心者に
誰か、同情の代わりにカネを恵んでくれないか?

また、
経済社会という現実をまざまざと見せつけられた俺は、
儚い夢と希望を打ち砕かれたのだった。


が・・・・。



「そうだ!俺には奥の手があったじゃないか!」

いつかこんな日が来ることも予想して考えていた
アノ手があるじゃないか!!

打ちひしがれてマットに沈みかけたその瞬間、
俺はウルトラマンが変身するように息を吹き返したのだった。



ジャッジャジャーン!


「へそくり~!」


そして俺は、
内金¥10,000だけ入れて
そのアイアンを手に入れたのだった。


これから始まる未来を信じて・・・。



Posted by アマゴルファー・むら at 17:27 Comments( 11 ) アイアン

2009年08月30日

アイ子の気持ち

わたし、アイ子。

今日は、私の気持ちを聞いて欲しくって、
やってきたの。

実は、わたしのご主人さまなんだけど、
最近ちょっと優しくないんです~。




ご主人さまとの出会いは2年前。

彼、サーファーなんだけど、
偶然わたしを見かけたらしいのね。
そして、どうやらその時にビビッときたらしく、
「おっ。これはゲッチューだぜ!」
って、わたしにアプローチをしてきたわけ。

でも、わたしもそんな簡単には落ちないから、
少し様子を見ていたの。
「彼、どんな方法を使ってくるのかな?」って。

そしたら、さすがサーファーだけあって、
何回もアプローチを掛けてくるのよ。
かなりストレートに。

それで、わたしの方が根負けした感じで、
彼のモノになってしまったの。

やっぱり、ネット専門のサーファーだけあったわ。



そうそう。
わたしの好きな番号は、「7」。
そして、みんなも私の事を「ナナ」って呼ぶの。

自慢じゃないけど、
私けっこう、
ナイスバディなんですよ。

スルリと伸びた長い足。
キュと締まった首筋に、シャープなフェイス。
柔らかくしなやかなこの身体。
そして、
狙った獲物をジッと見つめる視線には、
多くの男がメロメロになってしまうの。

ウフ。




それで、ご主人さまのことなんだけど、
ほんと、最近優しくないんですっ。

だって、私の手を握るときだって、
ググッてすっごく力を入れて握るし。
いつも、
「痛いっ。そんなに力を入れないで」
って言ってるのに。

この間彼に抱きかかえられた時だって、
いきなり大きく振り回そうとするんですよ。
「うりゃ~。飛んでけー!」
とか言いながら。

思わず、私言っちゃった。
「もう、焦っちゃダメ。もっとゆっくり動いて」
って。
早く動きたい気持ちは分かるんですけど。


でも私。
決してわがままな方じゃないから、
やさしく扱われればそれなりに応えるの。

ご主人さまが、右にちょっと曲がって欲しいと思えばそうやって動くし、
切れのいいスピンで止まって欲しいと言えば、
ちゃんと役目は果たすわよ。上からしっかり擦ってあげて。

だから、私の言うことにもチョットは耳を貸して欲しいのね。
だたいつも、振り回すだけじゃなくて。

もっと、もっと、
私のことも考えて!

ネ。
お願いだから。




わたしは、

いつも、

あなた次第なのよ。




ねぇ、分かってる?
私は、7番アイ子なのよ。



ご主人さま。







Posted by アマゴルファー・むら at 22:19 Comments( 8 ) アイアン

2007年08月10日

アイアンの選び方

ゴルフの練習を始めて、3ヶ月が過ぎた。

時間のある時は、必ず練習場でボールを打つ。
約150球くらいは打つだろうか?大体1時間半くらいは練習している。

始め、家にあったクラブを持ち出してそれで打っていた。
クラブの性能とか、種類とか、初心者にどんなクラブが合っているかなんて知るハズもなく、
ひたすら「打つべし!」と、7番アイアンを振り回していた。


ある時、職場の先輩Kさんが、
「むらさん、自分のクラブ持ってるの?」
と声を掛けてきた。

「あるって言えばあるんだけど・・・。どうやら、ど古いクラブみたい。」

「どれ、ちょっと見せて」
と持っていたクラブを手渡すと。

「うわー!何だこれっ!」

と大声を上げて驚いている。

「グリップが皮まきだよ!すげー!こんなクラブあったんだ!
こりゃー化石だよ、化石!」

どうやら、アンモナイトかシーラカンスのようなクラブだったらしい。

「これより俺いいヤツがあるから貸してあげるよ」
なんて、アイアンのセットを持ってきてくれた。
全部で8本。3番から始まって9番まで、おまけにPも付いている。

えっ!いいんですか!?」

「うん。いいよいいよ。でも、あげるわけじゃないからね。
長い間、貸しておくよ!」



「神様」とは、こういう人のことを言うんだろう。


「でも、ちょっと初心者には難しいクラブかもしれないけど。」


そのアイアンのメーカーは、Bridgestone。
シャフトはスチールのS。
ソールはやたら薄く、マッスルバックのフェイスには「PRO」と刻印されている。
どうやら、ツアープロモデルのようだ。


ツアープロ。
アマチュアゴルファーなら、誰でも熱い視線を投げかけるカリスマ的存在。
プロになることですら難しいのに、トーナメントの上位に残るのはほんのわずか一握りでしかないと言う。


そんなツアープロが使っているモデルを、俺に借してくれるなんて。
これって、もしかして俺に「才能」があるってこと!?



俺の野望は、果てしなく続く・・・。


Posted by アマゴルファー・むら at 22:18 Comments( 4 ) アイアン