2014年07月20日

徘徊の旅

人は、自分を見つめ直す時、
「昔の思い出の地を訪れる習性」があるらしいが、
俺もご多分に漏れずに懐かしい場所を徘徊していた。


「確か、この場所へ来たのも
4,5年前だった様な気がするな・・・。」


信州の北の地、
リンゴ畑に囲まれた山岳地帯にひっそりと佇む憩いの場所に
俺はたどり着いていた。


徘徊の旅


「斑尾高原カントリー倶楽部」

確かこの場所には、
ゴルフを始めて間もない頃にコンペでやって来た思い出がある。


当時の事をハッキリ思い出すことは出来ないが、
山岳地帯にありながら平坦なフェアウェイが広がっていて、
ゴルフ初心者にとてもフレンドリーなコースだという印象が残っている。

そう、平らで広いフェアウェイという事は、
ボールをどこに打とうがライが良いという事だ。
だから次の方程式が成り立つと言っていい。

ボールが曲がる + 広くて平らなコース = 「安心!」

例えボールが右に左に曲がっても、
ボールがコース内にありさえすれば何の心配もなく次の打球を刻めるこの安心感が
今の俺には必要なのだ!


青く澄み渡った初夏の空の下、
早速俺は、クラブハウスに足を踏み入れた。


徘徊の旅


徘徊の旅


徘徊の旅



知人に誘われたラウンドだが、
「オープンコンペに参加しているからね!」と突然言われてしまった。

ハーフ集計の
「第2回 斑尾オープンコンペ」


今やズタボロの俺。
こんな状態でコンペに参加しても賞をゲット出来るハズもない。
ましてや、不様な成績を参加者全員に公開されて赤っ恥をかくのがオチだし、
さらには「ブービーメーカー」という不名誉な賞をゲットしてしまった日には、
ただでさえ傷ついている身体と心は、もう二度と立ち直れない深い傷を負う事になるのは分かっている。

しかし、もしこの安心のフェアウェイで本来の自分を見つけられたら、
俺の旅はここで終了して復活した姿を希望の光icon12として悩めるゴルフ初心者たちを導くことが出来るだろう。

俺は、練習場でボール打ち込みながら血液中にアドレナリンを噴出し
モチベーションを上げてティーグラウンドに向かった。


徘徊の旅


徘徊の旅



緊張の第一打目。
俺は迷うことなくドライバーを手に取って振り切った。

しかし、チーピニストの姿は健在だった

飛距離も出ていない。
グリーンまで338ヤードのミドルホール。
俺のボールは、150Y先の左のラフで止まっていた。

でも、ライは良い。
50Y先にはクロスバンカーが広がっているが、
7番アイアンで軽く振り抜けばグリーン手前まではボールを運べる。

ラフの状態をしっかり確認してスイングした俺。


「あっ。」


トップボールが飛び出して、
ボールは目の前のバンカーに入って行ってしまった。

しかし、こんな所で落ち込んではいられない。
ボールは真っ直ぐ前に進んでいるし、グリーンにも少し近づいている。
そしてラッキーな事には、バンカーのアゴは低い。
力みのないハーフスイングで軽く打てば、問題なく脱出できるのは俺でも理解できる。

「落ち着いて、落ち着いてゆっくり振っていこう・・・」
と、心の中で自分に言い聞かせてスイングしたが、
結果は、これ以上ない渾身の力がこもった空振りだった。


悲しかった。
こんな時、全身に力が入るのを分かっていながら、
それをコントロール出来なかった自分がとても悲しかった。

しかも空振り。
思いっきりフルスイングの空振りだった。

俺は、その場に泣き崩れそうになりながらも
次のスイングをした。


「あ”っ!」


シャンクだった。
しかも、同伴者のいるカートの方にボールが飛び出すシャンクだった。

「ファぁぁぁぁぁ・・・・・・」と叫んだ俺の声は、
涙で震えていた。


今回のラウンド、左を嫌がれば右。
右を嫌がれば左と傍若無人のボールはもう修正のしようがなかった。

途中、奇跡的に「快心のストレートボール」が一発飛び出したが、
なぜこんなボールが打てたのかは分析不可能だった。


のどかな田舎の香りがほのかに漂う中、
俺の徘徊は終了したのだった。


徘徊の旅




反省しかすることがない俺。
こんなに広く平らなフェアウェイでも、
俺の心は安心ではなく「常に不安」を感じ続けていた。

前半のスコア「56」、後半のスコア「52」
パット数が「17+18」の成績だった。

こんなスコアで当然、入賞している訳もないが、
あの「不名誉な賞」だけは避けなければならないと
オープンコンペの結果を確認した俺。

すると、
なんとブービー賞ゲットの結果が発表されていた。


徘徊の旅



俺は、
コンペでゲットしたバームクーヘンを車でかじりながら、
眼から流れる汗を拭う事もせずに
再び自分探しの旅に出発した。

甘いはずのバームクーヘンが、
何故かしょっぱい味がしてたのだった・・・。



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Posted by アマゴルファー・むら at 21:31│Comments(13)ラウンドコンペ
この記事へのコメント
先週の私のデジャヴみたいです(笑)
最近はティーショットが殆ど真っ直ぐ飛ばないのは当然で、OBにさえならなきゃラッキー です(^ω^)

2打目のリカバリーショットでちょっと気をつけてることがあります。かんごるの受け売りですが、残り188ydの場合、188÷2=94、94ydですからAWかPWを短く持ちます。短いクラブで2打で乗せるようにしてます。

ラフから7番でグリーン近くに打てたとしてアプローチで計2打。目標が同じならリスクの少ない方を選らんでます。同伴者に「え〜ッ!こんなんで刻むの」は聞こえないふりです。

しかし!調子の良い日に2オン狙いをスコア無視でチャレンジするのは言うまでもありません(笑)そして結果も言うまでもありません(爆)

同じく旅を続けてますが、関西の旅は暑いんで、信州が羨ましいです
Posted by ゼクシオは真っ直ぐ飛ばない at 2014年07月21日 07:33
しょっぱいバームクーヘン。
しょっぱいビール。
しょっぱいetc…

むらさん同様、わたしも色々としょっぱいものを食べてきた派です( ;∀;)アハハ
ブービー賞とは、残念でしたね。
なかなかレベルの高いコンペだったのでしょうか?

昨日、先々週ラウンドしたG場へリベンジに行って来ました。
結果から見れば、106→102になったので、リベンジ成功?
だったのでしょが、やはり100切りを目指す身にとっては
とてもしょっぱいラウンドだった事は否めません。
しかし、今回のラウンドで次のテーマが見えました。

『5Wをものにする』

これです。
3Wは難しいので、5Wを自分の得意なクラブにする。
飛距離と方向性をばっちりと自分の体に染み込ませ、
100切りを目指します‼

と言うことで…
5W買ってきま~~す‼ (*´з`)モッテナカッタヨー
Posted by ラディのパパ at 2014年07月21日 09:48
ゼクシオは真っ直ぐ飛ばないさん
あらっ?同じく悲しい気持ちになったんですね?
なるほど~。それはイイ考え方ですね!
「得意の「距離を残す」って、プロも必ず計算して打つと言うらしいですから、
ぜひ私たちも真似したいマネジメントですよね。
特にその「聞こえないふり」は、ベリーグッ!みたいな。(笑)
例年になく涼しい信州にも、ぜひお越しくださいネ!

ラディのパパ さん
同じく、「塩味が利いている」ゴルフ人生、
年を取ると「控えめにしたい」ですよね?(笑)
まあ、何ももらえないよりはBB賞の方がイイんですけど、
目指すポジションはソコではないのでっ。
自分のテーマが見つかって良かったですよねー。
確かに「3W」って難しいと、私も思います。
なので、キャディーバックに入っていても、
ほとんど使ったことが無い!
私は「4W」が欲しいなぁ~と思っている今日この頃ですっ。^^
Posted by アマゴルファー・むら at 2014年07月21日 15:28
いつも楽しく拝見させて頂いております、そこまで球が散らばりながら108ならば100切りはもうすぐそこまで来ているのでは?
Posted by ストリーム at 2014年07月21日 22:00
いや〜、徘徊というより、むしろ遭難と言った方が良さそうですね。
遭難したときは、ジタバタせず、じっと動かずが最善かと。

ただ、何れにしてもスコアが変わらないってことは、調子が良いと思えるラウンドでもそれなりに何かやらかしているってことですよね。
全てのショットが常に一発勝負、練習場での確率はウソをつきません。
私もそれに泣かされていますが(笑)
Posted by 40の手習 at 2014年07月22日 01:00
ストリームさん。
コメント、ありがとうございます。
と思いますよね?当然。
ですが私、こんな状態でもう6年も過ぎているんですっ。(悲)

40の手習さん。
「そうなん」ですよ!
あと、「迷子の鉄則」もジタバタしないことですよね!(笑)
ドライバーが良い時はアイアンがダメで、アイアンが良ければパターがダメ。
この「3連ループ」にハマっていることが多いですっ。
「常に一発勝負!」に出たナンパは、昔から「撃沈」してますっ。(涙)
Posted by アマゴルファー・むらアマゴルファー・むら at 2014年07月22日 09:10
昔の想い出の地かー。
訪れると昔の記憶が、、、

例えばビーナスライン!リエちゃんと来たっけなー。夜はペンションであんな事やこんな事をψ(`∇´)ψ
あれ、トモコだったけな(・_・;
いや、ユカだった様な、、、
いやいや、ミワちゃんだったかな、、、
前も一緒に来たよねーとか言って墓穴掘ったり~_~;
分かります!

って∑(゚Д゚)

チーピニストって辛いっすよね、、
俺もなかなか治りません~_~;

ただ、肩の力を抜いて、アドレスだけしっかりして、後は何も考えない!
トップの位置さえ分からない位、無心でテークバックして、何も考えないでインパクトを迎えると良い球になるですよねー。

なぜでしょうorz
考えても仕方ないので、何も考えない様に徹してます( ´ ▽ ` )ノ
Posted by ポンコツ野郎 at 2014年07月24日 12:55
ポンコツ野郎さん。
色んな「しょっぱい思い出」があるようですね?
でも、私の思い出の人と名前がダブっているのは
何故ですか?
確かに、「無心スイング」って「今日一!」のボールになりますよね。
私も「なぜ?なぜなんだ?」と考えても答えが出ないので、
考えないようにしていますよっ。
Posted by アマゴルファー・むら at 2014年07月24日 13:21
無心は大切です。無神経は困りますが!
バッティングセンターに行かれてみるとどうですか?こちらの準備やスイングの迷いに関係なく、ボールが来ます。
とりあえず、来た玉を打つしかないです。
無心でボールに向き合えます。
Posted by かずくん at 2014年07月24日 21:03
かずくん
そうそう。その「KY」は確かに困りますっ。
バッティングセンターですか?、それ、いいアイディアですね!
でも、もう何十年も行っていないから、
果たしてボールに当たるかどうか不安ですが、
「ドラコン王」の練習にもなりそうなので、今度チャレンジしてみますね!
Posted by アマゴルファー・むらアマゴルファー・むら at 2014年07月25日 21:04
ムラさん、バッティングセンターに行くのに、一つだけ条件があります。
ブログタイトルをアマバッター・むら
には、変えないでください。
Posted by かずくん at 2014年07月25日 22:14
写真のスタートホールはフック、チーピンはキツイですよね。
写真見てるだけで左の土手に飛んだ思い出がよみがえってきますよ(泣 グリーンからブラインドになるんですよね。スタートから凹むのなんのって、、、
で、次の打ち下ろしのホールで右の池を嫌ってさらに左にフックさせて2ホール目で撃沈!が最近のパターンです☆
Posted by おやき at 2014年07月26日 00:30
かずくん.
「アマバッター」ですか?
なんか昆虫みたいな名前で嫌なので、
多分それはナイ!と思います。(笑)

おやきさん。
おっ、このコースを熟知しているみたいですね?(笑)
次の打ち下ろしのロング、あれは「サービスホール」だと思うんですが、
必ず「失敗」するのは何故でしょうか?
私も早くも撃沈しましたよっ。(汗)
Posted by アマゴルファー・むらアマゴルファー・むら at 2014年07月26日 17:55
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