オフトレーニングの成果

アマゴルファー・むら

2012年04月13日 12:01

雪の初ラウンド。

寒さにも負けず、OBにもへこたれず、
俺のプレーは続いていた。


このオフトレーニングの間、
ひたすら「基礎スイング作り」だけを行ったきたが、
その中で明らかになった俺の欠点。


それは、

「下半身が動き過ぎる」

という事だった。


どうやら、今までの俺の人生が返ってアダになってとは、
さすがに今まで気付かなったな。

その日以来俺は、
夜のトレーニング活動をやめて、
きらめくネオン街に消える事もなかった。



プロのアドバイスによれば、
スイングとは
「背骨を中心にして回る身体の回転運動」
になるらしい。

その回転運動を効率良く行うために、
下半身の土台がしっかりしている事がどうしても必要になってくると言うのだ。


しかし俺のスイングは、
テークバックでは右に動き、
インパクト、フォローでは左に動くというスウェイ状態
さらにそれに加えて、
上半身を無理やり捻る意識が強いために右膝が伸び、
フォローでは、腰を回す意識が強いために左腰が引けるリバースピボットにもなっているという。

そう、
右へ左に激しく動きながら、上下にもギッコンバッタン。
これじゃ、ダフったりトップしたりするのは当たり前で、
さらにまともな弾道が出る事すらおかしいという状態だったのだ。

しかし、そんな中でも今まで
ラウンド中に1~2回は「超いいボール」が飛び出していたぞ?

プロに言わせると、
それを「奇跡」と呼ぶらしい。

俺の5年に渡るゴルフ生活は、
どうやら「奇跡だけの世界」だったという事が明らかにされていたのだった。



この初ラウンドは、
俺の癖が「どこまで矯正出来ているか?」のテストでもあった。

チェックポンントは、もう分っている。
何を意識して、何に集中しなけらばならないのかも理解していた。

しかし、右に左にボールは曲がり、
池にも入って、OBを連発してしまう事もあった。
セカンドショットも、ダフったりトップしたりシャンクしたり。
距離の短いアプローチでさえも、オーバーしたりまた短かったり。

自分がイメージするようなボールは、ついに一度も出る事がなかったのだ。


「やっぱり、俺って、俺って・・・


もう、才能が無かったんだよ・・・
きっと、ゴルフは向いてないんだよ・・・


そんな諦めの言葉が出かかった最終ホール。
何とか3打目をコースに残す事が出来た俺。

グリーンまでの距離、残り80ヤード。
ピンが手前に切ってある嫌なポジション。
ボールの止まっている横には大きな池ある、そんな状況だった。


「これが、これがゴルフ人生最後のスイングになるかもしれないな・・・」

そんな事を呟きながら、52度のウェッジを手に取り軽く振り抜いた俺。



「アッ。」

「おっ。」

「エェーッ!」


みんなの声が重なって、ボールの飛んで行く方向を見つめていた。

なんと、俺の打ったボールがピンに真っすぐ飛んで行ったのだ。







ベタピンだった。
いや、チップインで入っていても不思議ではないショットだった。


最終ホールにして、今シーズン初めてのパー



そして俺は、
諦めかけていた情熱を取り戻し、
再び練習に取り組む決意を固めて、
今シーズンの初ラウンドを終えたのだった。

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