I can't stop!

アマゴルファー・むら

2014年06月20日 20:55

先日、コンペに参加した。
今シーズンは初めてのコンペだ。

場所は、斑尾東急リゾート「タングラムゴルフコース」
俺のホームコースと言えるゴルフ場でのコンペとなれば、
もちろん参加しないワケにはいかないが、
しかし、今年はまだ一度もこの場所ではプレーしていない俺。

だが、好調なドライバーショットを発揮して、
苦手な「洋芝」を攻略し、
さらに「100切り」を成し遂げ、
おまけに「豪華賞品ゲット!」を密かに目論んで参加したのだった。






北信州の奥、標高800mもある場所だが、
既に新緑がコース全体を包んでいた。

天気もイイ。高原の風も爽やかだ。

俺は早速、練習場でウォーミングアップを開始して、
身体の動きとスイングのコンディションを確認し始めた。






「ヨシっ。今日もドライバーの調子がイイぞ!」

何球かボールを打った感触がとても良かった。
この安心感があれば、今日のプレーに気持ちの余裕が出てくる。

タングラムのコースはホールの横幅が狭いので、
ティーショットのOBだけは何としても避けなければならない
後は、粘りっこい洋芝をしっかり攻略し、
「ダウンブロー」を心掛けてスイングしていくだけだ。

俺は、わらじ一足分のターフをゴソッと取るイメージを頭に描きながら、
クラブヘッドの軌道をチェックしながらボールを打ち込んだ。



今回一緒にラウンドするメンバーは、
ゴルフの上達著しい「T君」「K君」、そして、シングルプレイヤーの「Aさん」の3人。

「T&K」君達は、俺よりゴルフ歴が浅いのに、
既に100切りを達成して今では「80台」に迫る勢いだった。
やはり、「年齢」と言う若さの武器を持っている彼らには、
・飛距離
・スコア
・上達度

のどれをとっても、
俺の持っている「気合」「努力」という武器では敵わない

しかし、俺が注目しているのはAさんのプレー。
シングルプレイヤーは、一体どんなプレーをしているのか?
間近で見られるまたとないチャンスを俺がみすみす見逃すハズはない。

俺の眼差しは、常にAさんのプレーを追いかける事を
今回のミッションとして与えられていたのだった。



ドライバーでのティーショット。
やはりみんな、そつのないボールを打っていた。






そして俺。
「あれ~。ちょっとスライスかなぁ~・・・」
と、青空に打ち出したボールは、
右に少しカーブを描きながらラフに向かって飛んで行った。

俺は、「生まれ変わったドライバーショット」ではない事に少し違和感を感じたが、
「まぁ、最初のホールだから」と特に気にする必要もなくプレーを進めて行ったのだった。

しかし、これが悪夢の始まりだった。

この後に続くドライバーでのティーショットは、ことごとくスライス。
最初は曲り幅も小さくOBになることもなかったが、
やがてそれがドンドン大きくなり、
ホールを重ねるごとにコースの横幅に収まらないほどの大きなカーブを描き出していた。

「えっ、どうして!?」
俺は焦った。
あの「生まれ変わったドライバーショット」は一体どこに行ってしまったと言うんだ?

「何故だ?俺のスイングの一体何が悪いと言うんだ?」
俺は、スライスが出る度に頭の中で自問自答を繰り返した。

「スライスボールが出るって事は・・・、」

・フェイスが開いている
・アウトサイドインのスイング軌道
・ヘッドアップ
・スウェー
・身体が起き上がっている
・右肩が落ちている

などなど・・・

ありとあらゆる欠点を考えては、それを修正していく作業を実行したが、
改善するどころが、スライスボールはさらに
アイアンショットにまで広がっていったのだった。

「何故だ?一体どうしたというんだ!?
ミドルアイアンで打ってもショートアイアンで打っても
全部スライスボールになるじゃないかっ!?


俺はさらに焦っていた。
スイングの何が狂いだしている。それはボールを見れば明らかだ。

1球1球ボールを打つ度に、
俺はスライスボールが出る仕組みを考えた。

「とにかく、ボールをインパクトする時に「クラブフェイスが開いている」のは間違いがない。
じゃあ、なぜ、フェイスが開いたままのインパクトになってしまうんだ?
問題はソコだって。」


・テークバックの上げ方が悪い?
・トップの位置がクロスしている?
・ダウンスイングで右脇が空いている?
・身体が前に突っ込んでいる?
・ボールを手で打ちにいってる?
・身体の軸が傾いている?
・アゴをインパクトまで下に向けていない?
・膝が流れている?
・右足の蹴りが早い?
・身体の捻転が浅い?
・上体の前傾が崩れている?
・アドレスの向きがクロース?
・ボールの位置が右側寄り?
・グリップの握り方がウィークになってる?
・クラブを振り抜いていく方向がインになっている?

などなど・・・。

俺が考えられる全ての修正方法を実行してみたが、
遂に最後のホールまで俺のスライスボールは止まることがなかったのだった・・・。


もちろん、こんな状態でスコアが良いハズはない。
前半「54」、後半「53」の合計「107打」だった。
パット数も合計「35」

スタート前に心に決めていた「シングルプレイヤーのプレーぶり」に注目することもなく、
洋芝対策の「ダウンブロー」を意識するほどの余裕もなく、
ただただ「どうすればスライスボールが直るのか?」そればかりに頭が一杯になって
今シーズンの初コンペが終わってしまった。


プレー終了後の表彰式、
何の賞にも当たることがなく「16位」と書かれた参加賞だけが俺の手元に残っていた。






結局、スライスの修正方法も見つからず、
悲しみの中でトボトボと家路に着こうと席を立とうとした時に、

「では、賞品が一つ余っていますので、
これから皆さんで「ジャンケン大会」をしたいと思いますー。」

と司会からアナウンスが入った。


「なにーーーっ!ジャンケン大会だと!?」


ゴルフの才能は全くない俺だが、
このジャンケンだけは誰にも負けた事がない
「百戦錬磨、無敗の帝王」とは、実は俺の別の顔なのだ。

その証拠に、あの「石川遼のスコアラー」をゲットしたのも、
このジャンケン勝負で勝ち取ったのだからな。

そうさ。
俺は「ジャンケン無敗の方程式」を知っているから
負けるなんて事は
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