勝利の女神

アマゴルファー・むら

2009年11月25日 17:11

「これが、最後のチャンスなんだ・・・」


今シーズンの最後のラウンドにして、
今シーズン最後のコンペ。

俺は、今シーズンの全てを賭けて、
コンペ会場の「信濃ゴルフ倶楽部」に向かった。







もう、何度もラウンドしているこのゴルフ場で、
コンペが開催されるのが俺の唯一の救いだった。

コースはバッチリ覚えている。
グリーンの形状や傾斜も、それなりに頭に入っている。
そして、
どこがOBでどこが狙い所なのか、
コースマネジメントも完璧に近い。

後は、全て俺の腕次第。

そう、言い訳が一切許されないこの場所で、
俺の全身全霊のプレーが始まる。









かなりのプレッシャーを抱えてまま、俺はスタートした。
しかし、そのプレッシャーは、
「100切り達成」から来るものに加えてもう一つあった。

それは、
「コンペルール」


毎年、この時期に行われる職場のコンペには、
かなり厳しいルールが設けられている。


1、新ペリアのハンディ戦。

これは、嬉しい内容だ。

2、オールノータッチ、完全ホールアウト。

まあ、特に問題はない。

3、罰金があります!

なに?罰金だと!?


「OB、池ポチャ、3パットは罰金です!」

マジですかーっ!

しかも、ブービーになった場合は、
次回の幹事をもれなく与えられると言う。

なんと、ゴルフ初心者にやさしくない内容なんだ。


世の中では、
「環境にやさしい」とか「地球にやさしい」とか、
「やさしい」という言葉がもてはやされている今、
この職場は、時代に逆行してるのか?

コンペルールも、エコロジーにしてもらいたいものだ。


こんなプレッシャーがさらに加わってしまったが、
そう。今日は言い訳が許されないのだ。








同じ組の女性達が、素晴らしいティショットを放っていった。
青く澄み渡った空に、白いボールがきれいに舞い上がっていく。

周りをぐるっと見合わしてみても、
見事な秋空と、雪がほんのりと積もった山が、
とても美しい姿を現していた。








さあ。
ついに戦いが始まった。


「やってやる!今日だけは・・・」


そう、心に固く誓いながら、
今シーズン最後のチャンスは、女神と共に俺に微笑をくれるだろうか?

俺は、ドンドンとホールを進めて行くのであった。



To be continued.



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