なぜ、ボールが上がらないんだ?
第2回のラウンドを4日後に控えた俺は、いつもの練習によりいっそう熱が入る。
右にばかり出ていた球筋も、10球に3、4球くらいは真っ直ぐ飛ぶようになってきている。
その他は、左。
「パチンっ」
ボールが真っ直ぐ飛んで行く。ひょろひょろと弱々しく。
「まあ、なかなかいいかも!」
と、常にポジティブ思考の俺には、真っ直ぐ飛んでいることしか映らない。
続けてドンドン打って行く。
ひたすら7番で打っていたお陰か、ほとんど同じ弾道を描いて行く。
「うん?同じ弾道??」
ちょっと待て。
確か、番手によって飛び出るボールの高さが変わってくるはずだ。
もう1回7番で打ってみる。
どうだろう?角度で言えば30度くらいの飛び出し角か。
じゃあ、5番は?
「パキンっ」
あれっ、ほとんど変わらない。
じゃあ、6番は?
うん?変わらない。
じゃあ、8番ならどうだ!
おっ、ちょっとは高い気がする。ちょっとは。
今度は、9番だァー!
「パチン。ひゅーーー」
おいおい、高く上がりすぎ。70度くらいは付いているよな。
じゃあ、もう一度5番に戻って。
「パキン」
・・・・。あまり変わらない。
7番は?
・・・・・・・・。同じ。
「ボールが上がらなきゃ、距離が出ないじゃないかよー!」
俺の悩みは、さらにさらに深くなっていく・・・。
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